【薄毛治療】【第3弾】やってはいけない!薄毛を加速させる5つの生活習慣|医師が警告するNG行動

美容という究極

週末美容外科医です。

「最近、髪が細くなってきた気がする…」
そんな不安を感じたとき、多くの人は「遺伝だから仕方ない」と考えがちです。
しかし、薄毛の原因は遺伝やホルモンだけではありません。日々の生活習慣の積み重ねが、知らないうちに髪の成長を妨げている可能性があります。

本記事では、形成外科・美容外科医としての経験と医学的根拠に基づき、薄毛を加速させる5つの生活習慣と、その改善方法を解説します。

※第1弾・第2弾はこちら:
【薄毛治療】【第1弾】薄毛治療前に必ず見直すべき生活習慣|医師が解説する本当の第一歩
【薄毛治療】【第2弾】AGAの原因はホルモンと遺伝|医師がわかりやすく解説

第3弾は、やってはいけない!薄毛を加速させる生活習慣 です。

あなたはいくつ当てはまる?30代向け・薄毛リスクチェック

気づかないうちに続けている生活習慣が、髪に影響しているかもしれません。 まずは自分の習慣をチェックしてみましょう。

  • □ 平日はほとんど0時以降に寝ている
  • □ 朝シャン派、もしくは夜はシャワーだけで済ませがち
  • □ ストレスで胃が痛くなる・寝つきが悪い日が増えた
  • □ 昼食はコンビニやパン類が多く、野菜はあまり食べていない
  • □ 甘いスイーツやお菓子が1日1回は欠かせない
  • □ 抜け毛が増えた・髪にハリコシがなくなってきたと感じる
  • □ 最近写真で見た自分の頭頂部に違和感を覚えた
  • □ 家系に薄毛の人(特に親・兄弟姉妹)がいる
  • □ 枕カバーをしばらく洗っていない or 皮脂汚れが気になる
  • □ 髪型(分け目や結び方)を長年変えていない

✅ チェック数で見る生活習慣の注意レベル

  • 0〜2個:安心圏内(今の生活習慣を保ちつつ、油断せずケアを)
  • 3〜5個:注意ゾーン(少しずつ見直すことで未来の髪に差が出ます)
  • 6個以上:改善推奨(生活の積み重ねが頭皮環境に表れているかも)

   ※このチェックリストは医学的診断ではなく、生活習慣を振り返るための目安です。気になる項目が多い方は、無理のない範囲で生活を整えるところから始めてみましょう。

実はそれ、生活習慣が関係しているかもしれません

どうですか??いくつ当てはまりましたか?

医学的にも、薄毛には遺伝やホルモンが関わるAGA(男性型脱毛症/女性型脱毛症)がある一方で、
生活習慣の乱れが引き金になる”休止期脱毛(Telogen Effluvium)”というタイプの脱毛も、はっきりと確認されています(出典:Cleveland Clinic)。

つまり、私たちが普段の生活で無意識に選んでいる習慣が、薄毛を加速させている可能性があるのです。では、具体的にどのようなことに気をつけるべきなのでしょうか??当たり前と思うかもしれませんがその当たり前が「一番難しい」ですよね。

やってはいけない!5つの生活習慣

1. 睡眠不足

成長ホルモンは、睡眠中とくに深いノンレム睡眠時に多く分泌されます。このホルモンは毛母細胞の活動を支える重要な要素であり、慢性的な睡眠不足は髪の成長周期(ヘアサイクル)を乱し、脱毛を招くことが分かっています(参考:Times of IndiaWimpole Clinic)。

深いノンレム睡眠を得るためには、夜23時までには就寝するのが理想とされ、寝る前1時間はスマホやテレビなどのブルーライトを避け、ぬるめの入浴や読書でリラックスする時間を設けることが効果的です。カフェインやアルコールの摂取も、睡眠の質を下げるため注意が必要です。

2. 栄養バランスの偏り

髪の主成分であるケラチンはタンパク質から作られます。また、鉄分・ビタミンD・亜鉛・ビオチンなどの栄養素が不足すると、毛母細胞の働きが弱まり、抜け毛が進行します。特に鉄欠乏性貧血と薄毛の関係は多数の研究で確認されており、女性のびまん性脱毛の一因とも考えられています(参考:PMC JournalHealthline)。

「わかめを食べると髪にいい」という話はありますが、科学的根拠は乏しく、ミネラル摂取の一環としては悪くないものの、直接的な育毛効果は期待できません。鉄欠乏性貧血を防ぐには、レバーや赤身の肉、魚、大豆、緑黄色野菜などの鉄分豊富な食品に加え、ビタミンCを一緒に摂取することで吸収率を高めるのがポイントです。

3. 過度なストレス

強い精神的ストレスによりコルチゾールなどのストレスホルモンが過剰に分泌されると、頭皮の血流が悪化し、毛根への栄養が届きにくくなります。これが休止期脱毛の引き金になりやすいのです。

精神医学的なアプローチとしては、認知行動療法(CBT)やマインドフルネス瞑想が有効とされており、自分の考え方の癖を見直すことや、今この瞬間に意識を向ける訓練がストレス低減につながることが証明されています。

4. 高糖質・高脂肪の食事

私としては、これが1番重要だと考えています。

高糖質・高脂肪な食生活はインスリン抵抗性を引き起こし、体内の炎症反応を増幅させます。これは毛包にも悪影響を及ぼすことが知られています。特にジャンクフード中心の生活は、慢性的な脱毛や頭皮トラブルを招きやすくなります(参考:Adelaide Now)。

実際に薄毛の方の頭皮を観察すると、**赤みや炎症が見られるケースが多く、これは頭皮環境だけでなく、体内の慢性炎症の表れである可能性があります。精製糖質や加工食品の摂取を控え、オメガ3脂肪酸(青魚・えごま油など)や抗酸化物質を含む食品(緑茶・ベリー類・緑黄色野菜など)を積極的に取り入れることが勧められます。

オメガ3脂肪酸は抗炎症作用がある一方、オメガ6脂肪酸(サラダ油・スナック菓子・加工食品などに多く含まれる)は過剰摂取により炎症を促進するとされます。現代人の食生活はオメガ6に偏りがちであるため、バランスを整える意識が大切です。

自分が患者さんを診察して思うのは、薄毛の人の「頭皮の赤さ(炎症)」です。これは頭皮環境による赤さもあるとは思いますが、体の内側から生じる赤さに見えます。この炎症に関しては、食事による体内環境の慢性炎症が関わっていると考えています。

ジャンクフードをゼロにすることは難しいですが、迷ったら別の選択肢を取ることも大事です。積み重ねが何年か先に体に、あるいは髪に出てくると思います。

5. 髪や頭皮への過度な負担

頭皮の清潔を保つことは大切ですが、洗いすぎは皮脂を過剰に除去し、頭皮環境を悪化させます。逆に洗わなすぎも雑菌の繁殖を招きます。また、ポニーテールや三つ編みなどで髪を強く引っ張るスタイルは、牽引性脱毛(traction alopecia)につながる可能性があります(参考:AAD.orgHealthline)。

**さらに、分け目を長年同じ位置にしていると、その部分の毛根に継続的な負担がかかり、薄毛が進行することがあります。**特に女性に多く見られる傾向であり、定期的に分け目を変える、髪を休ませるスタイルを取り入れることが、頭皮と髪の健康を守るうえで効果的です。

今日からできる小さな見直し

これらの習慣は、一つひとつは小さなことかもしれません。でも、それが長年積み重なると、確実に髪と頭皮にダメージを与えます。

そして何より、これらの生活習慣は「薄毛」だけでなく、「健康全体」にも関わってくる話
つまり、髪を守ることは、自分自身の体調を整えることにもつながるのです。

薄毛ドクターのアドバイス
  • 6時間以上の質のよい睡眠を意識する
  • 寝る前1時間はスマホを手放して脳を休める
  • 毎日の食事に卵・魚・緑黄色野菜をプラスする
  • 鉄分はビタミンCと一緒に摂る
  • 深呼吸やストレッチ、マインドフルネスでストレスをリセット
  • 頭皮に優しいシャンプーと洗い方を見直す
  • 分け目を意識的に変えてみる

上記のような習慣を日常から意識してみてはいかがでしょうか??

まとめ:遺伝のせいにする前に、生活を整えてみませんか?

遺伝やホルモンが全てではありません。
“なんとなく調子が悪い”という日常の積み重ねが、髪にも影響している。
それを知っているかどうかで、5年後、10年後の髪の印象が変わってくるかもしれません。

これだけイケメンで、ダイハードな神のご加護があれば別に髪のご加護もなくてもいいかもしれないですけど、、、☃️

そんな冗談はさておき、今できることから、始めてみましょう。

 

次は“やるべきこと”編へ
今回の記事では、薄毛を加速させる生活習慣をお伝えしました。
では逆に、今日から自宅でできて、科学的根拠もある薄毛ケアにはどんな方法があるのでしょうか?

第4弾では、医師の視点から赤色LEDデバイス、頭皮マッサージ、栄養補給、睡眠改善、抗炎症食など、髪の土台を整えるための5つのケアを解説します。

👉 【薄毛ケア】【薄毛治療】【第4弾】自宅でできる薄毛ケア5選|医師が教える科学的に意味のある方法

よくある質問に回答してみました。

Q
薄毛は生活習慣だけで改善できますか?
A

初期段階では改善が見込めますが、進行した場合は薬物療法の併用が有効です。

Q
ストレスはどのくらい髪に影響しますか?
A

強いストレスは毛周期を乱し、数か月後に脱毛として現れることがあります。

Q
食生活で薄毛予防できますか?
A

タンパク質、鉄分、亜鉛、ビタミン類をバランスよく摂ることで毛母細胞の働きをサポートできます。

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