ボツリヌストキシン注射は、確かに「嘘をつかない」施術だと思う

スキンケア・美容医療

※この記事にはPRを含みます。

美容皮膚科のクリニックで働いていると、

スタッフからよくお願いされる処置があります。

だからといって、
一番売れている施術とか、
一番施術数が多いとか、

そういうわけではありません。

いろいろな事情はあると思いますが、

ひとつ大きいのは、

医師にお願いしたい処置だから。

それが、

ボツリヌストキシン注射。

いわゆる「ボトックス注射」です

ボトックスは、結構検索されているらしい

最近、自分でも興味本位で

「キレイパス」という美容医療のサイトを眺めていました。

すると、

水光注射、
ホワイトニング、
RF治療などと並んで、

「ボツリヌストキシン注射」がよく検索されているようでした。

なるほどなぁ、と。

ボトックスには、
もちろんメリットもデメリットもあります。

ただ、この治療にはひとつ大きな特徴があります。

効くところには、かなり分かりやすく効く。

美容医療には、

「なんとなく肌が良くなった気がする」

という施術も少なくありません。

もちろん、それが悪いわけではありません。

でもボツリヌストキシン注射は、

筋肉の動きを弱める。

汗を出す神経の働きを抑える。

という作用が比較的はっきりしています。

その意味では、

僕はこの施術を

比較的「嘘をつかない施術」だと思っています。

そもそも、ボツリヌストキシン注射とは?

ボツリヌストキシンは、

神経から筋肉などへ伝わる刺激を一時的に弱める薬です。

そのため、

筋肉の動きを弱くしたり、
汗の分泌を抑えたりすることができます。

そして大事なのが、

効果は、良くも悪くも一時的

ということです。

しばらくすると作用は弱くなり、
徐々に元に戻っていきます。

ですので、
効果を維持したければ繰り返し治療する必要があります。

これはデメリットでもあります。

一方で、

「少し効きすぎた」

「思っていた表情と違った」

という場合でも、

基本的には時間とともに戻っていく。

これは、かなり大きな安心材料でもあります。

何に効くの?

美容医療でよく使われるのは、

たとえばこんな症状です。

1.表情によってできるシワ

眉間。

おでこ。

目尻。

筋肉を動かしたときにできる「表情ジワ」を抑える治療です。

2.脇汗

汗の分泌を抑える目的で使います。

3.肩まわりの筋肉の張り

いわゆる「肩ボトックス」。

美容目的や肩の張りを軽くする目的で行われることがあります。

4.エラ

咬筋の働きを弱めることで、

歯ぎしりや食いしばりの力を弱くしたり、

発達した咬筋を小さくして、
顔をすっきり見せたりします。


こうやって並べてみると、

シワ以外は、

なんだか「美容」というより、

日常生活のQOLを改善する治療

という感じがしませんか?

実際、

ボツリヌストキシン製剤は
美容医療だけの薬ではありません。

保険診療でも、

眼瞼痙攣、
片側顔面痙攣、
手足の痙縮、
重度の原発性腋窩多汗症など、

さまざまな「困っている症状」に対して使われています。

美容から始まった薬ではないんですね。

スタッフから一番頼まれるのは?

では、

美容クリニックのスタッフから
僕が一番頼まれるのは何か。

これはダントツで、

シワに対するボトックスです。

眉間。

おでこ。

目尻。

このあたりが多いです。

ボトックスにも、もちろん弱点はある

良いことばかりではありません。

まず、

痛い。

注射ですからね。

細い針を使いますが、
何ヶ所か刺すので、
普通にチクチクします。

そして、

すぐには効きません。

注射をして、

「はい、シワが消えました」

とはなりません。

数日すると、

「あれ、動かしにくくなってきたかな」

という感じになり、

だいたい1週間くらいで
効果が分かりやすくなってきます。

そしてもうひとつ。

狙っていない筋肉まで効いてしまう可能性があります。

これがボトックスで
一番気をつけたいところです。

薬そのものよりも、

どこに、どれくらい打つか。

ここがかなり重要です。

「おでこのシワ」だけを見てはいけない

僕自身、

眉間、おでこ、目尻を中心に
100回以上はボトックス注射をしています。

幸い、

明らかな眼瞼下垂などの
大きなトラブルを経験したことはありません。

ただ、

「だから簡単な治療です」

とは思っていません。

特に注意しているのが、

おでこのボトックス。


人によっては、

まぶたを開けるときに
おでこの筋肉をかなり使っています。

鏡を見てもらって、

眉毛を上げないようにしてみると、

「あれ、目が開きにくい」

という人がいます。

こういう人では、

もともと眼瞼下垂や
上まぶたのたるみがあって、

無意識におでこの筋肉を使って
眉毛ごと持ち上げています。

つまり、

おでこのシワは、

単なる「表情ジワ」ではなく、

目を開けるために頑張っている結果

かもしれない。


ここに、

「おでこのシワが気になるんですね」

と単純にボトックスを打ってしまうと、

おでこの筋肉が使えなくなります。

すると、

今まで隠れていた眼瞼下垂が表に出て、

「目が重い」

「目が開けにくい」

「なんだか眠そうになった」

ということがあります。

だから僕は、

おでこのシワを見るとき、

シワそのものよりも、

なぜ、その人がおでこを使っているのか?

を見るようにしています。

ここは結構大事です。

個人的に好きなのは「眉間ボトックス」

その一方で、

個人的に結構好きなのが、

眉間のボトックスです。

眉間のシワって、

本人が思っている以上に
日常的に作っています。

電車の中を見ていると、

スマホを見ながら
眉をグッとひそめている人、

結構います。

スマホを見る時間って、
長いですよね。

毎日、

何時間も何時間も、

眉間に力を入れている。

そうすると、

だんだん

眉間に

深ーーーい縦ジワ

が刻まれていきます。

眉間に力を入れるのは「シワ」だけの問題ではない

そして、

眉間に力が入り続けている人の中には、

「目が疲れる」

「夕方になると目が開けにくい」

「目薬をさしても何となくスッキリしない」

という人もいます。

もちろん、

眼精疲労=眼瞼痙攣

ではありません。

ドライアイや屈折の問題、
長時間の近見作業など、

目の疲れにはさまざまな原因があります。

ただ、

目の周囲の筋肉に過剰に力が入っていたり、

眉をひそめる動作が強かったり、

眼瞼痙攣が背景に隠れていたりする人では、

ボツリヌストキシン治療が
症状改善につながることがあります。

なので、

「言われてみれば、
いつも眉間に力が入っている」

「眉間のシワも気になる」

「目の周りもなんとなく疲れる」

という人は、

一度診察で相談してみてもいいかもしれません。

保険診療と自由診療、どちらがいい?

眼瞼痙攣など、
きちんと保険適応となる病気であれば、

ボツリヌストキシン治療を
保険診療で受けられる場合があります。

一方、

美容目的の眉間のシワなどは
自由診療です。

ここは、

「保険だから必ず安い」

「自由診療だから必ず高い」

と単純でもありません。

使用する薬剤や量、
診察料なども含めて違うので、

自分が

何を治したいのか

をまず整理して相談するのがいいと思います。

脇汗のボトックスも、かなり実用的

脇汗に悩んでいる方にも、

ボトックスは選択肢になります。

「汗を止めるために注射?」

と思うかもしれませんが、

これも効果が比較的分かりやすい治療です。

腋窩多汗症については、
条件を満たせば保険診療で治療できる場合もあります。

ただ、

僕個人としては、

わきボトックスについては
自由診療にもかなりメリットがあると思っています。

その理由はこちらの記事で詳しく書いています。

↓
脇汗・ワキガのボトックス治療について

脇汗が気になる方は、
こちらも読んでみてください。

ちなみに僕自身は「エラボトックス」派

最後に、

僕自身が一番お世話になっているのは、

エラボトックスです。

僕の場合は美容というより、

歯ぎしり・食いしばり対策。

打つと、

確かに噛む力が少し弱くなります。

そして副産物として、

顔も少しシュッとします。

「ああ、ちゃんと咬筋に効いているな」

というのが非常に分かりやすい。

ちなみに2026年には、
国内承認薬のボトックスビスタでも
「咬筋膨隆」が正式に適応追加されました。

このあたりは、

また別の記事で詳しく書こうと思います。

ボトックスは「派手ではないけど、分かりやすい」

美容医療には、

レーザーもあれば、

RFもあれば、

注入治療もあります。

どれも良いところがあります。

ただ、

ボツリヌストキシン注射には、

独特の分かりやすさがあります。

筋肉を弱めれば、
その筋肉は動きにくくなる。

汗を出す神経の働きを抑えれば、
汗が減る。

ある意味、

非常にシンプルです。

もちろん、

打つ場所を間違えれば困ります。

効きすぎても困ります。

誰にでも打てばいいわけでもありません。

でも、

きちんと適応を選んで、

必要なところに、

必要な量を使えば、

「ちゃんと仕事をする治療」

だと思っています。

だから僕は、

ボツリヌストキシン注射は

美容医療の中では、比較的「嘘をつかない施術」

だと思っています。

気になっている方は、

料金だけで選ばず、

「どこに、なぜ、どれくらい打つのか」

まで相談できるクリニックを探してみてください。

美容医療サイトの「キレイパス」などで、
近くのクリニックや治療内容を比較してみるのも
ひとつの方法だと思います。

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