クリニックのSRSパックは市販品と何が違う?医師が使い方と買う価値を解説

スキンケア・美容医療

美容皮膚科でレーザーやダーマペンを受けたあと、シートマスクをすることがあると思います。——それがSRSパック(リジェンスキン SRSマスクパック)です。

「なんとなく良さそうとは思うけど、何が入っているの?」「市販のシートマスクじゃダメなの?」「自分でも買えるって聞いたけど、割高じゃないの?」

僕が勤務する美容クリニックでも施術後に使用しており、患者さんからこうした疑問を受けることが少なくありません。この記事では、SRSパックの成分・役割・市販品との違い、そして「自分で買う価値があるのか」まで、医師目線で率直にお伝えします。

この記事のポイント
SRSパックは、成長因子を配合したクリニック向けの高機能シートマスクです。
市販のシートマスクが主に保湿・鎮静を目的とするのに対し、SRSパックは施術後の肌の回復サポートを意識して設計されています。
レーザー・ダーマペン・ピーリング後など、肌のバリア機能が一時的に低下しているタイミングで特に活用しやすいアイテムです。
日常の保湿目的だけなら市販パックで十分なことも多く、SRSパックは目的とタイミングを選んで使うのがおすすめです。

✍️ この記事を書いた人

Dr.オーラ

Dr.オーラ

形成外科専門医(日本形成外科学会)|臨床経験15年以上

大学病院で形成外科・美容外科医として勤務。忙しい外来では話しきれないプラスアルファを、科学的根拠にもとづいて発信しています。

※本記事には、アフィリエイト広告・PR案件が含まれています。掲載商品・クリニックの選定にあたっては、成分の科学的妥当性や臨床的な根拠を重視しており、広告収益が内容の評価に影響することはありません。

SRSパックとは何か

この記事のポイント
SRSパックは、成長因子を配合したクリニック向けの高機能シートマスクです。
市販のシートマスクが主に保湿・鎮静を目的とするのに対し、SRSパックは施術後の肌の回復サポートを意識して設計されています。
レーザー・ダーマペン・ピーリング後など、肌のバリア機能が一時的に低下しているタイミングで特に活用しやすいアイテムです。
日常の保湿目的だけなら市販パックで十分なことも多く、SRSパックは目的とタイミングを選んで使うのがおすすめです。

SRSパックは、韓国発のドクターズコスメブランド「RegenSkin(リジェンスキン)」が製造するシートマスクです。

最大の特徴は成長因子(サイトカイン・グロースファクター)を高濃度で配合している点にあります。市販のシートマスクと外見はほぼ同じですが、中身の設計思想はまったく異なります。

現在、主なラインナップは以下の3種類です。

  • セルフィットプラス:成長因子16種配合、美容液30ml入りのフラッグシップモデル
  • セルフィットピュア:ヒト臍帯血幹細胞順化培養液5,000ppm配合のプレミアムライン
  • セルフィットメド:成分を絞ったスタンダードモデル

グレードによって成分の種類と配合量が異なり、価格差もそこから生まれています。

Dr.オーラ
Dr.オーラ

クリニックで使われているのは、セルフィットプラスです。

市販のシートマスクと何が違うのか

市販パックとの違い
市販のシートマスクは、主に保湿・鎮静・日常の肌コンディション調整を目的に作られています。
SRSパックは、成長因子を配合し、施術後の敏感な肌を落ち着かせることを意識した設計です。
どちらが上というより、日常ケアには市販品、施術後の集中ケアにはSRSパックと使い分けるのが自然です。

成分の次元が違う

市販のシートマスクは主に保湿・鎮静・美白を目的として設計されています。ヒアルロン酸、グリセリン、セラミド、ナイアシンアミドなど、日常的なスキンケアに使われる成分が中心です。

SRSパックが配合している成長因子は、細胞の増殖・修復・再生に直接作用するタンパク質です。具体的には以下のような成分が含まれています。

  • EGF(上皮成長因子):皮膚細胞の増殖を促進
  • bFGF(線維芽細胞増殖因子):コラーゲン産生を刺激
  • VEGF(血管内皮増殖因子):血行改善・皮膚の酸素供給をサポート
  • IGF-1(インスリン様成長因子):肌の弾力維持に関与
  • TGF-β1:炎症の制御と創傷修復に働く
  • SOD-1・TRX:強力な抗酸化作用

これらはもともと人の体内に存在し、年齢とともに減少する物質です。外から補充することで、肌の自己修復を助ける役割を担います。

医師の観点からお伝えすると、成長因子を化粧品として皮膚に塗布した際の経皮吸収については、分子量が大きいため角層通過に限界があるという議論も学術的には存在します。ただし、皮膚のバリアが一時的に低下しているとき——つまり施術直後——は吸収効率が高まる可能性があり、クリニックで術後に使う根拠はそこにあります。

医療機関専売という設計

SRSパックはもともと医療機関でのみ販売が許可されている製品として設計されています。成分のCTFA(アメリカ化粧品工業会)承認を取得しており、安全性への配慮は一定水準があります。

市販品は不特定多数が日常的に使うことを前提とした処方なのに対し、SRSパックは施術後の「傷口に近い肌」に使うことを想定した処方です。役割のステージがそもそも異なります。

実際にどんな時に使うのか

SRSパックが向いている場面
レーザーやフラクショナルレーザー後など、肌に一時的な炎症があるタイミングで使いやすいアイテムです。
ダーマペン・ポテンツァなど、肌に細かい傷を作る施術後のホームケアにも相性がよいと考えられます。
ピーリング後や、化粧水がしみやすい時期など、肌を落ち着かせたい場面でも選択肢になります。

クリニックでSRSパックが活躍するのは、主に以下の場面です。

レーザー・フラクショナルレーザー後

フラクセルやCO2フラクショナルレーザーは、意図的に皮膚に微細な熱傷を作ることでコラーゲン産生を促す治療です。施術直後は炎症が起きており、バリア機能が著しく低下しています。このタイミングで成長因子を補給することで、回復をサポートする目的で使います。

ダーマペン・ポテンツァ後

微細な針で皮膚全体に穿刺を行うニードル治療の後も同様です。皮膚全体が小さな傷の集まりとも言える状態になるため、通常のスキンケアは禁忌ですが、SRSパックはこうした施術直後から使用できる処方になっています。

ケミカルピーリング後

酸によって角質を除去した後の肌は、外部刺激への抵抗力が低い状態です。鎮静と修復を同時に促す目的で使います。

化粧水がしみるときのスペシャルケア

肌荒れや過敏になっているタイミングでは、通常のアルコール含有化粧水がしみることがあります。そうした場面でも、炎症を抑える成分を含むSRSパックはなだめるように使えます。

自分で購入できる?価格は?

買う価値を考えるポイント
レーザー・ダーマペン・ピーリング後のホームケアとして使うなら、SRSパックは検討する価値があります。
一方で、日常の保湿目的だけなら、毎回SRSパックを使う必要性は高くありません。
購入する場合は、価格だけでなく正規品かどうか・保管状態が信頼できるかも確認しましょう。

SRSパックはAmazonや一部通販サイトで個人購入が可能です。

クリニック定価は1枚あたり約2,200円が目安ですが、Amazonでは5枚セットでそれよりやや割安に入手できます。ただし、通常の市販シートマスクと比べれば明らかに高価格帯の製品です。

では、買う価値はあるのか。

施術を受けた方で、術後ホームケアに使うなら——はっきり言って、使う価値はあります。

施術直後から数日間は、皮膚のバリア機能が低下しており、外から与えた成分が浸透しやすい「ゴールデンタイム」でもあります。このタイミングに回復を助ける成分を補給することは、施術の効果を最大限に引き出すことにつながります。クリニックでも推奨しているのはそのためです。

一方で、施術を受けていない方が日常ケアとして毎日使う場合は、コストパフォーマンスを慎重に考える必要があります。

通常の肌バリアが正常な状態では、成長因子の経皮吸収は制限されます。日常の保湿目的であれば、市販の良質なシートマスクで十分なケースも多いです。「特別なスペシャルケアとして月に2、3回使う」程度なら選択肢になりますが、週に2、3枚のペースで使い続けるには費用対効果を慎重に見極めてほしいと思います。

Dr.オーラより

医師目線での使い分け
市販パックとSRSパックは、単純な上位互換・下位互換ではなく、役割が違う製品です。
普段の肌を整えるなら市販品、施術後の集中ケアならSRSパックという考え方がわかりやすいです。
高いパックを毎日使うより、必要なタイミングで正しく使う方が、費用対効果の面でも現実的です。

形成外科・再建外科の現場でも、術後の成長因子活用は研究が進んでいる分野です。施術を受けた直後の肌に適切なケアをすることで、ダウンタイムを短縮し、仕上がりの質を高める——SRSパックの役割はまさにそこにあります。

「クリニックでもらったパックをどこで買えばいいか」とよく聞かれますが、Amazonで正規品を購入するのは現実的な選択です。ただし、フリマアプリや出処不明なルートでの購入は避けてください。成長因子のような繊細なタンパク質は、保管状態によって品質が変化する可能性があります。

市販のシートマスクとSRSパックは「どちらが良い」という比較ではなく、目的と場面が違う製品です。日常の保湿ケアには市販品で十分。施術後の集中修復には、SRSパックのような医療グレードの製品が役割を果たします。正しく使い分けることで、スキンケアの効果を最大化できます。

まとめ

  • SRSパックはEGF・bFGF・VEGFなど複数の成長因子を高濃度配合した医療グレードのシートマスク
  • 市販品との違いは「保湿補助」ではなく「細胞修復・鎮静サポート」という役割の違い
  • レーザー・ダーマペン・ピーリング後の術後ケアに最も実力を発揮する
  • Amazon等で個人購入は可能。クリニック定価より割安なケースもある
  • 施術後のホームケアとして使うなら買う価値あり。日常の保湿ケアが目的なら費用対効果を検討する

参考文献

  1. Werner S, Grose R. Regulation of wound healing by growth factors and cytokines. Physiol Rev. 2003;83(3):835-870.
  2. Mehta RC, Fitzpatrick RE. Endogenous growth factors as cosmeceuticals. Dermatol Ther. 2007;20(5):350-359.
  3. Ditre CM, et al. Effects of alpha-hydroxy acids on photoaged skin: a pilot clinical, histologic, and ultrastructural study. J Am Acad Dermatol. 1996;34(2 Pt 1):187-195.
👨‍⚕️ この記事の監修者

✍️ この記事を書いた人

Dr.オーラ

Dr.オーラ

形成外科専門医(日本形成外科学会)|臨床経験15年以上

大学病院で形成外科・再建外科医として勤務。大学病院以外にも美容皮膚科やAGAクリニックでの臨床経験も豊富。外科医は「すぐに効果が出る」治療を優先しがちですが、それが患者さんにとって「最適な治療」とは限りません。「日常からできること」を外来で話すには時間が足りません。形成外科のこと・美容医療・スキンケア・AGAなど、外来で話しきれない医学的な本音を科学的根拠にもとづいて発信。商業バイアスなく、読者が自分で判断できる情報を届けることをモットーとしています。

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