乳液を使っても乾燥するのはなぜ?

スキンケア・美容医療
POINT この記事でわかる3つのこと
1
化粧水や乳液を使っているのに、どうして肌が乾燥してしまうの?
2
セラミドは肌の中でどんな役割をしていて、乾燥とどのように関係しているの?
3
セラミド配合の化粧品は、どんなときに取り入れると考えやすいの?

化粧水をつけている。

乳液も使っている。

それなのに、なぜか肌が乾燥する。

そんなことはありませんか。

僕は普段、保険診療で乾燥している肌を見ると、ワセリンやヘパリン類似物質などの保湿剤を考えます。

でも、美容の世界では少し違います。

化粧水も乳液も使っているのに乾燥する。

さらにクリームを足す?

もっと高価な化粧水にする?

美容液を増やす?

いろいろな選択肢があります。

そんなときによく出てくるのが、

「セラミド」

という言葉です。

よく聞く成分ではありますが、

「結局、何をしているものなの?」

と思っている方も多いのではないでしょうか。

今回は、難しい話はなるべく抜きにして、セラミドと肌の乾燥について考えてみます。

乳液を塗っているのに、なぜ乾燥するのでしょう

そもそも、乾燥肌というと、

肌の水分が足りない

というイメージがあります。

だから、

「もっと化粧水をつけよう」

と思いやすい。

もちろん、それで楽になることもあります。

でも、肌の水分は、

入れること

だけではなく、

逃がさないこと

も大切です。

穴の空いたバケツに水を入れ続けても、なかなか水はたまりません。

肌も少し似ています。

いくら水分を与えても、それを保持する力が弱くなっていれば、乾燥しやすい状態は続きます。

そこで出てくるのが、

肌のバリア機能

という考え方です。

肌には、もともと「守る仕組み」があります

皮膚の一番外側には、「角層」という薄い層があります。

とても薄いのですが、

外からの刺激を防ぎ、

肌の中の水分が逃げすぎないようにする、

大切な役割を持っています。

よく、

角層はレンガとモルタルのような構造

と説明されます。

角層の細胞がレンガ。

そのすき間を埋めている脂質がモルタル。

そのモルタルの一部を担っているのが、セラミドです。

つまりセラミドは、

何か特別な美容成分というより、

もともと肌に存在している、バリア機能を支える成分のひとつ

と考えると分かりやすいと思います。

セラミドが少なくなると、肌はどうなる?

セラミドなどの細胞間脂質がうまく働かなくなると、

肌の水分が逃げやすくなります。

すると、

  • なんとなくつっぱる
  • カサつく
  • 刺激を感じやすい
  • 化粧水をつけてもすぐ乾く
  • 口元や頬が粉っぽくなる

といったことが起こりやすくなります。

ここで大事なのは、

乾燥している=水分だけが足りないとは限らない

ということです。

水を与えることより、

水を逃がしにくい肌をつくる

ことを考えた方がいい場合もあります。

では、セラミドを塗ればいいのでしょうか

ここで話が単純になれば楽なのですが、

そうとも限りません。

セラミド配合と書いてある化粧品はたくさんあります。

でも、

入っているセラミドの種類も、

量も、

一緒に配合されている成分も、

製品によってかなり違います。

さらに、肌質や使用感の好みも人それぞれです。

ですから、

「セラミドが入っている=必ず良い化粧品」

とは言い切れません。

反対に、

「セラミドが入っていないからダメ」

ということでもありません。

スキンケアは、一つの成分だけで決まるものではありません。

「ヒト型セラミド」という言葉を見かけます

セラミド化粧品を調べると、

「ヒト型セラミド」

という言葉をよく見かけます。

これは、人の皮膚に存在するセラミドと似た構造を持つようにつくられた成分です。

ほかにも、

植物由来のものや、

セラミドに似た働きを期待してつくられた成分があります。

ここまで来ると少しややこしくなります。

ただ、基礎記事としては、

セラミドにも種類がある

くらいを覚えておけば十分だと思います。

「どのセラミドがいいの?」

「何種類入っていればいいの?」

というところは、商品を選ぶ段階で考えればいい話です。

こんな人は、セラミドを少し意識してもいいかもしれません

たとえば、

化粧水や乳液を使っているのに、

どうも乾燥する。

そんな人。

あるいは、

肌が以前より刺激に弱くなった。

季節の変わり目になると、いつも調子を崩す。

頬や口元がカサつきやすい。

そういうときに、

「もっと水分を入れよう」

だけではなく、

「肌のバリア機能を少し意識してみよう」

と考える。

その選択肢のひとつがセラミドです。

セラミドだけで、肌は変わるのでしょうか

ここも期待しすぎない方がいいと思います。

乾燥には、

季節、

洗いすぎ、

熱いお湯、

エアコン、

摩擦、

加齢、

皮膚炎など、

いろいろな要因が関係しています。

セラミドの入った化粧品を使えば、すべて解決するというものではありません。

反対に、

少しスキンケアを変えるだけで、かなり楽になる人もいます。

だからこそ、

「この成分が最強」

と考えるより、

自分の肌で何が足りていないのか

を考える方が大切なのだと思います。

僕なら、まず一つだけ変えます

肌が乾燥してきたとき、

化粧水も変えて、

乳液も変えて、

美容液も追加して、

クリームも買う。

そこまでする必要はありません。

何を変えたら良くなったのかも、分からなくなります。

僕なら、

まず一つだけ変える

のがいいと思います。

乳液を少し保湿力の高いものに変える。

セラミド配合のものを試してみる。

乾燥するところだけクリームを足す。

それくらいからで十分です。

セラミドは、「高いものを買う理由」ではなくていい

美容成分を調べていると、

どうしても、

「これが入っている方がいい」

「何種類入っている方がいい」

「高濃度の方がいい」

という話になりがちです。

でも、本来は逆なのかもしれません。

セラミドについて知る目的は、

高い化粧品を買うためではなく、

自分の肌には何が必要なのかを考えやすくするため。

それくらいでいいと思います。

化粧水と乳液で十分な人もいる。

クリームを足した方がいい人もいる。

セラミドを意識すると調子が良くなる人もいる。

そして、赤みやかゆみが続くなら、

そもそも化粧品だけで解決しようとしない方がいいこともあります。

自分の肌を見ながら、

必要なところだけ少し変える。

スキンケアは、それくらいシンプルでもいいのではないでしょうか。

商品を選ぶところまで知りたい方へ

ここまでは、

「なぜセラミドを考えるのか」

という話でした。

実際に商品を選ぶとなると、

ヒト型セラミド、

セラミドの種類、

配合の考え方、

使用感や価格など、

もう少し見るところがあります。

そのあたりは別の記事で、実際の製品を見ながら整理しています。

→ セラミド化粧品はどう選ぶ?|ヒト型・種類・配合から考える

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