秋になって肌が乾燥してきたら、何を足す?

スキンケア・美容医療
POINT この記事でわかる3つのこと
1
秋になって肌が乾燥してきたら、スキンケアには何を足せばよいのでしょうか?
2
乳液・クリーム・セラミド・ヘパリン類似物質は、どう考えて使い分ければよいのでしょうか?
3
水光注射のような美容医療と、毎日の保湿にはどのようにお金を使い分ければよいのでしょうか?

朝晩が少し涼しくなってくると、肌にも変化が出てきます。

なんとなく頬がつっぱる。
口のまわりが少しカサつく。
夏と同じスキンケアをしているのに、少し物足りない。

そんな季節です。

保険診療をしていると、乾燥している患者さんに処方するものとして、ワセリンやヒルドイドなどのヘパリン類似物質を使うことがよくあります。

ワセリンはとても優秀なのですが、どうしてもベタつきます。

その点、ヒルドイドなどは比較的使いやすく、「保湿剤」としてイメージしやすい薬かもしれません。

ただ、肌が少し乾燥するたびに医療機関を受診するわけにもいきません。

では、普段のスキンケアではどうしたらいいのでしょう。

乳液を足す?
クリームにする?
セラミド?
それとも市販のヘパリン類似物質?

今回は、そんな秋の保湿について少し整理してみます。

秋になったら、「何か1つ足す」とは限らない

僕自身は医師なので、乾燥している肌を見ると、つい「保湿剤を追加する」という発想になります。

でも、普段からスキンケアをしている方なら、すでに

化粧水
↓
美容液
↓
乳液

くらいまでは使っているかもしれません。

そこに秋になったからといって、さらに1本、2本と追加していけばいいわけでもありません。

考え方としては、

足す。
替える。
乾燥するところだけ重ねる。

この3つくらいで十分です。

夏に使っていた軽い乳液を少ししっとりしたものに替えてもいい。

乳液はそのままで、頬や口元だけクリームを足してもいい。

今のケアで問題がないなら、そもそも何も変える必要はありません。

そもそも「保湿」って何をしているのでしょう

保湿というと、まず「水分を与える」というイメージがあります。

だから乾燥すると、化粧水をたくさんつけたくなる。

もちろんそれも間違いではありません。

でも、肌の乾燥を考えるときには、

水分を与えること

だけではなく、

水分を抱えておくこと

そして、

水分が逃げにくい状態をつくること

も大切です。

だから、化粧水をたくさん使っているのに乾燥する人がいても不思議ではありません。

そんなときは化粧水をさらに増やすより、乳液やクリームを見直したほうがいいこともあります。

化粧水、乳液、クリーム。全部必要?

必ずしも全部を使う必要はありません。

かなり大まかに言えば、

化粧水は水分を補うもの。

乳液は水分と油分をバランスよく補うもの。

クリームはより油分が多く、水分を逃がしにくくするもの。

と考えると分かりやすいでしょう。

ですから、

「夏は化粧水+乳液で問題なかったけれど、最近少し乾燥する」

のであれば、

クリームをもう1つ追加する方法もありますが、

乳液そのものを、秋冬向けのものに替える

という方法もあります。

スキンケアは、アイテム数を増やせばいいわけではありません。

セラミドは、どんなときに考える?

乾燥肌について調べていると、よく出てくるのが「セラミド」です。

セラミドは、皮膚の一番外側にある角層で、細胞同士のすき間を埋める脂質のひとつです。

肌のバリア機能や、水分を保持するうえで重要な存在です。

そのため、

「ちゃんと乳液を塗っているのに乾燥する」

「肌がなんとなく刺激に弱くなった」

というときには、セラミドを意識して化粧品を選んでみるのもひとつです。

ただし、セラミドが入っていれば何でもいい、というほど単純でもありません。

セラミドにもいろいろありますし、製品によって使用感も価格も大きく違います。

このあたりは、別の記事で詳しく整理しています。

→ セラミド化粧品の選び方はこちら

では、ヒルドイドの代わりを探せばいい?

ここも少し考え方を変えてみてもいいと思います。

医療で使われるヒルドイドの主成分は、ヘパリン類似物質です。

市販薬にもヘパリン類似物質を含むものがあります。

ですから、「ヒルドイドに近いものが欲しい」ということであれば、それを選択すること自体はできます。

ただ、

秋になって肌が乾燥した=ヘパリン類似物質が必要

とは限りません。

普段のスキンケアが化粧水だけなら、まず乳液やクリームを使うだけで十分かもしれない。

乳液まで使っているなら、少し保湿力の高いものに替えてもいい。

部分的にカサつくだけなら、そこにだけクリームやワセリンを使えばいい。

大切なのは、

「ヒルドイドの代わりは何?」ではなく、今の自分の肌には何が足りないのか

を考えることだと思います。

迷ったら、こんなふうに考えてみる

全部を変える必要はありません。

一番困っているところを、一つだけ変える。

まずはそれくらいでいいと思います。

水光注射で、直接肌に入れてしまうという選択肢もある

美容医療では、

「乾燥が気になる」
「ツヤが欲しい」
「もう少しハリが欲しい」

という目的で、水光注射やスキンブースターを希望される方もいます。

ヒアルロン酸などを皮膚に直接注入する方法です。

「直接入れるなら、化粧品よりずっと効きそう」

と思いますよね。

実際、ヒアルロン酸を皮内に注入することで、肌の水分量や質感の改善が期待できます。

ですから、例えば秋冬に一度こうした美容医療を取り入れる、という考え方も悪くありません。

ただし、それですべての乾燥肌が解決するわけではありません。

日々のスキンケアと美容医療は、どちらが上というものではなく、役割が違います。

数万円を美容医療に使うのか。

その分、毎日使う乳液やクリームを少し良いものに替えるのか。

あるいは両方を無理のない範囲で取り入れるのか。

このあたりも、自分の肌と予算に合わせて考えればいいと思います。

水光注射については、ヒアルロン酸やリジュランなども含めて、また別の記事で整理してみたいと思います。

秋の保湿は、「何を買うか」から考えなくていい

秋になると、

「そろそろ秋冬用のスキンケアを買わないと」

と思うかもしれません。

でも、その前に一度、

今の肌のどこが困っているのか。

を見てみてください。

化粧水だけでは足りないのか。

乳液が少し軽すぎるのか。

バリア機能を意識したほうがいいのか。

部分的に油分を足せばいいだけなのか。

答えは人によって違います。

高価な化粧品を使うことが正解でも、美容医療を受けることが正解でもありません。

自分に必要なところへ、お金と手間を使う。

スキンケアは、それくらいシンプルに考えてもいいのではないでしょうか。

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