「日焼け止めって、なんかベタベタするし、面倒くさいし、自分には関係ない気がして……」
そんなふうに感じてきた男性は、決して少数派ではありません。
調査によると、日焼け止めを日常的に使用する男性は現在も約20%にとどまっています。
ところが2026年春、この状況が大きく動き始めました。
アネッサ・ファンケル・VARONといったブランドが相次いで男性向け日焼け止めを投入し、いずれも発売直後から計画を大幅に超える売れ行きを記録しています。
なぜ今、男性向け日焼け止めが急速に広まっているのか。
そしてなぜ、新しい製品は「男性ウケ」するのか。
使用感の進化と医学的な背景を交えてわかりやすく解説します。
※この記事にはPRを含みます。
男性向け日焼け止め市場、静かな異変
2026年春、日焼け止め市場に注目すべき動きがありました。
資生堂「アネッサ」が、ブランド創設34年にして初めてメンズ向けUVアイテムを発売しました。それだけでなく、ファンケルやサントリーウエルネスの「VARON(ヴァロン)」も相次いで男性向け日焼け止めを市場に投入しています。
販売結果は予想を大きく上回りました。
アネッサの「マルチ コントロールUV ジェル」は、発売初月の売上高が計画比190%を達成。ファンケルの男性用日焼け止めは、6月末には予定数量を完売する見込みです。
市場データを見ると、この動きは突然ではないことがわかります。
調査会社インテージによると、2024年の男性化粧品全体の市場規模は前年比114.8%の497億円に増加しており、2019年比では1.8倍になっています。分類別では、日焼け止めの伸びが最も高く、同期間で2.0倍を記録しています。
男性の美容意識の高まりと、近年の猛暑による紫外線対策への関心が重なった結果といえるでしょう。
なぜ男性は日焼け止めを使ってこなかったのか
男性が日焼け止めを敬遠してきた理由は、大きく3つに集約されます。
①「ベタつく・テカる」という不快感
男性は女性に比べて皮脂分泌量が多い傾向があります。そのため、従来の日焼け止めを塗ると、もともと皮脂が多い肌の上にさらに膜感が加わり、「顔がテカテカする」「べとついて不快」という感覚が生じやすかったのです。
②「塗る手間が面倒」という心理的ハードル
洗顔→化粧水→乳液→日焼け止めという複数ステップを毎日こなすことへの抵抗感は、スキンケア習慣がまだ定着していない男性には特に大きなものです。資生堂の調査でも、非使用の主な理由として「使うのが面倒だから」が挙げられています。
③「自分には必要ない」という誤解
「日焼け止めは女性のもの」「日焼けは気にしない」という意識が、特に中高年男性に根強く残っています。しかし後述するように、これは医学的に見て大きな誤解です。
男性こそ、日焼け止めが必要な理由
形成外科医として、ここで少し医学的な事実をお伝えしたいと思います。
実は、男性のほうが紫外線の影響を受けやすいことが研究によって明らかになっています。
資生堂が実施した20〜30代男女を対象にした調査では、男性は女性と比較して紫外線ダメージを受けやすく、バリア機能が弱いという特徴があることが確認されています。また、男性は女性よりも毛穴が多く皮脂量が多い傾向にあることも報告されています。
さらに、最小紅斑量(MED:肌が赤くなるのに必要な紫外線量)を男女で比較した試験では、男性111mJ/cm²、女性143mJ/cm²と、男性のほうが有意に少ない紫外線量で肌がダメージを受けることが示されています。つまり、男性は女性より紫外線感受性が高いといえます。
加えて、毎日のひげそりは肌への強い摩擦を伴い、バリア機能をさらに低下させやすくします。男性の肌は構造的に繊細であるにもかかわらず、スキンケア習慣は女性に比べて少ない——これが、男性に光老化(紫外線による肌老化)が起きやすい背景のひとつです。
老人性色素斑(シミ)や日光角化症、さらには皮膚がんの発症率が男性で高い傾向にあるのも、こうした紫外線感受性の高さと日焼け止め使用率の低さが組み合わさった結果と考えられています。
「面倒くさい」と感じるお気持ちはよくわかります。しかし、男性にこそ日焼け止めが必要だということは、医学的に見て揺るがない事実です。
使用感の進化が「面倒くさい」を解決した
では、2026年の新製品はなぜ男性ウケするのでしょうか。その答えは、男性の皮膚生理に合わせた処方技術の進化にあります。
皮脂固化パウダー技術
アネッサが「アネッサ マルチ コントロールUV ジェル」で採用したのが、皮脂を吸着するだけでなく「固化」させるパウダーです。従来の皮脂吸着パウダーは皮脂を吸い取るだけでしたが、固化させることで皮脂膜が光を反射しにくい状態をつくり、時間が経ってもテカりにくい仕上がりを実現しています。
オールインワン化によるステップ削減
「塗るのが面倒」という障壁に対しては、洗顔後これ1本で化粧水・乳液・UV効果まで完結するオールインワン設計が主流になっています。スキンケアのステップを増やさずにUVケアができるため、習慣化しやすくなっています。
紫外線吸収剤不使用処方
ファンケルのメンズ日焼け止めは、一般的な日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤(オクチノキサートなど)を使用していません。ひげそりによって肌バリアが低下しやすい男性の肌でも、刺激が少なく使いやすい処方です。保湿成分も配合されており、乾燥しやすいひげそり後の肌をケアしながらUV防御できます。
話題の2026年メンズ日焼け止め3選
2026年春に発売された注目の3製品を、形成外科医の視点で比較します。
| 製品 | SPF/PA | 特徴 | 向いている人 | 参考価格 |
|---|---|---|---|---|
|
資生堂×マツキヨ アネッサ マルチ コントロールUV ジェル |
SPF50+ PA++++ |
皮脂吸着&固化パウダー配合でテカり防止。化粧水・乳液効果まで1本で完結するオールインワン設計。 | テカりが気になる・スキンケアを時短したい人 | 1,628円 (40g) |
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ファンケル ファンケル メン スキンケアUV |
SPF50+ PA++++ |
紫外線吸収剤不使用。汗吸収パウダー+皮脂固化パウダーでべたつきを抑える。保湿成分配合。 | 敏感肌・ひげそり後に肌荒れしやすい人 | 2,200円 (50g) |
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サントリーウエルネス VARON UV エアー プロテクター |
SPF50+ PA++++ |
汗と反応してシールド膜が強まる独自処方。べたつきにくくサラサラな使用感。顔・からだ用。スキンケアの上に重ねて使うタイプ。 | VARONスキンケアをすでに使っている・スポーツや屋外での高い耐水性を重視する人 | 3,300円 (50g) |

サントリーウエルネス VARON UV エアープロテクターを公式サイトで見る。(※Amazonや楽天よりも公式オンラインストアが安いようです。)
医師からのひとこと
3製品に共通しているのは「男性の皮膚生理をきちんと研究した上で開発されている」という点です。従来の男性向けスキンケアにありがちだった「とりあえず無香料・シンプル設計」から一歩進んで、皮脂量の多さやバリア機能の弱さという男性特有の課題に正面から向き合った処方になっています。
迷ったら、まず肌への刺激が少なく価格も手が出やすいファンケル メン スキンケアUVをお試しください。ひげそり後の肌に使いやすい設計で、初めてメンズ日焼け止めを試す方の入口として最適だと考えています。
よくあるご質問
まとめ
男性向け日焼け止めが売れている理由は、単なる美容トレンドではありません。
「使用感の進化」が、これまでの障壁を取り除いたことが大きいといえます。
ベタつかない。テカらない。1本で完結する。
この3条件が揃ったことで、「日焼け止めは面倒」という先入観が変わりつつあります。
そして医学的な観点からいうと、男性こそ紫外線対策が必要です。
シミ・シワ・皮膚がんのリスクを考えれば、日焼け止めは男性にとっても「あると便利なもの」ではなく、「毎日使うべきもの」です。
まだ習慣がない方は、ぜひ今年の夏から始めてみてください。
最初の1本として、今回ご紹介した製品がその入口になれば幸いです。
参考情報
- インテージ プレスリリース(2025年):男性化粧品市場規模データ
- 資生堂グループ企業情報サイト(2020年):男性の肌のストレス耐性に関する研究
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003030 - 光老化啓発プロジェクト(2022年):男性の肌は紫外線の影響を受けやすい
https://www.hikari-rouka.org/column/20220708-1/ - 資生堂グループ企業情報サイト(2026年):アネッサ マルチ コントロールUV ジェル 製品情報
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000004131

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